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労働時間とは何か、
答えられますか？

何も考えずに回答するなら
「仕事している時間」
と言いそうですね。

それは
そうなのですが、
正しい回答にはなっていません。

また、
大企業の管理者のオッちゃんでさえ
正しく理解している方は
極めて少ないです。

労働基準法においても
「労働時間」の定義自体は
規定がありません。

ただし、
行政の解釈としては

「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、
使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる」

と通達が出されています。【平29.1.20 基発0120第3号】

要するに
会社関連で「お昼休憩」を除いた時間
と思ってもらえれば良いかと思います。

なお、
行政からの「通達」レベルのため
一般国民や裁判所を拘束するものではありません。

しかし、
目安としては、この通達は参考になるものとなります。

では以下の例は
いかがでしょうか。

「11/2（土）だけど、
支店のゴルフコンペがあるので参加するように！」

と、上司から上記のような指示があったら
どうでしょうか？

代表も某保険会社に在籍していたときに
当時の上司から上記のようなことを
言われていました。

ゴルフ嫌いの代表は難色を示しましたが
嫌々行くことが多かったです( ﾟДﾟ)(笑)

さて、
結論からいうと
このゴルフコンペは
使用者の明示の指示によるもののため
労働時間と判断できます。

仮に完全な任意（参加の拒否もできるし、人事評価にも影響が全くない）の参加であるなら
もちろん労働時間とはなりません。

従って
ゴルフコンペの参加が任意ではない場合、
労働基準法３７条１項に則り
ゴルフコンペにて当時の代表を拘束した合計時間分を
会社が割増賃金として支払う義務があります。

【労働基準法３７条１項】
使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、
又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、
通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内で
それぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。


ただし、
ゴルフコンペに参加していた際に、
１円たりとも割増賃金が会社から支給されたことはありませんでした(笑)

ほとんどの管理者が
労働時間の定義を理解していないから、
ゴルフ参加の指示を
安易に出していたものと推測しています。

業務を行っている以上
本来業務に目が行きがちとなってしまいますが、
少し周辺の知識も身に着けておくと
より一層強硬な組織になるかと思っております。